塾長の独り言です。日々思ったり、感じたことを書き込んでみたいと思います。この仕事は、実態が不明な部分が多く、このあたりが、少しでも皆様に伝われば幸いです。
塾長のモノローグ
スポンサーサイト
-----------  CATEGORY: スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
ページトップへ
私立中学入試エレジー…
2009-03-03-Tue  CATEGORY: 未分類
何十年も中学入試の指導をしていますが、過酷な入試ゆえに、矛盾や憤りを感じてぼやいてしまうことがあります。今回は、そんなお話です。

ちょうど二年前、当時受験希望の小学4年生のお母様と進級懇談をしました。お母様の希望は、難関校のA中学に行かせたい。中堅校は絶対に嫌だとおっしゃいました。その上に、面白くなってきたサッカーもやめさせたくないというのです。その前の一年を指導してきて、宿題もままならないことも多く、授業日以外の指導もかなりやっていました。利発なお子様で、鍛えれば合格は可能ですが、サッカーとの掛け持ちでは無理だとハッキリと申し上げて、やめていただいたのです。

聞いたところによると、その後、某大手中学受験塾に行かれて、今年難関のA中学でなく、中堅校に合格されたそうです。どうしてもA中学へとおっしゃられたので、お断りしたのですから、あれで良かったのだと思います。

昨日、思いがけない場所で、某私立中学の先生にお会いしました。先生はバツが悪そうに「先生(私)のところの生徒さんは残念でした」とおっしゃったのです。はて?RITZからは、今年はその中学を受験していませんし、何をおっしゃっているのか分からず、お聞きすると、11月初旬に、中学入試を断念するということで塾を辞めた生徒のことでした。

一年で中学受験を突破した生徒は何人もいますが、とんでもない負担をお子様に与えることは事実です。そのお子様は、とても真面目で誠実な性格でした。国語の力は十分なので、それを武器に一年での入試にチャレンジすることに決めました。ところが算数がまったく進まないのです。特殊算は、基本問題から先へ進まないばかりか、基礎である計算力が弱いため、時間がかかりミスを繰り返していました。私もこのままでは危ないと、10月末にお母様と懇談をしました。

お母様は、本人がどうしても中堅校のB校に行きたい言っている。そこしか受験するつもりはないとおっしゃったのです。私は、他校も含めて視野に入れての受験をお勧めしました。ところが、それどころか、家庭教師をつけて算数の指導を強化していくとおっしゃったのです。現状をすっかりお話したつもりでした。ワンツーマンに近い指導をしてきて、繰り返しやってきて、その成果が出ていないということをご理解いただきたかったのです。お母様は、私の算数の指導が悪いからだと思われたようです。そこで家庭教師に変え、学習量を増やそうと…。塾としてご信頼していただけないのはとてもつらいことだと申し上げました。

塾の責任者としては、受験したいと言われれば、最善を尽くすしかありません。すぐに先ほどの先生にアポイントを取りました。一年で受験しようとしていることをお話し、それまでの模試の成績を見ていただいたのです。先生のお答えは、「50%!」ということでした。中学入試の50%は可能性大と言えます。さあ、追い込みに力を入れようとしたその2,3日後にお母様から、中学入試を断念する。もともと主人は反対だったので…とご連絡がありました。これからかけるお子様への多大な負担、50%…私は、そのお話を黙ってお聞きしました。

お子様に対しては、申し訳ないと思っています。いきなり難しい問題をやらせ、出来るまで繰り返しやらして、時には大声で叱りましたから…。結果が残せず、恨まれてもしかたないと思います。正直、一年での突破に少しあせってもいました。しかし、お母様は、受験することを含めて、全部お子様が決めたことだというばかりで、お子様のご様子や状況を判断されなかった。嫌がらずに宿題をやっていますというだけで、その内容をご理解していただけませんでした。アップアップなのは、お子様の見た目ではなく、その学習内容やレベルだったのです。さらに、その中堅校に最後までこだわられたのは、お母様自身だと思います。

少し後悔しているのは、もっとハッキリ「お子様の現状では、入試突破はかなり難しい」と言うほうが良かったのかもしれません。それでもご理解いただけなかったのかもしれませんが…。結局、お子様を深く傷つけることになってしまいました。

山路を登りながら、こう考えた。
智に働けば角が立つ。
情に棹させば流される。
意地を通せば窮屈だ。
とかくに人の世は住みにくい。
           漱石(草枕)

人に恨まれたくはありませんが、黙ったままでは誤解ばかりを受けてしまいます。ハッキリ言うときと、こらえるときを考えなければならないのかもしれません。昨日も、授業中に携帯電話でメールをしていたことを注意したにも関わらず、繰り返したお子様に塾を辞めていただきました。こんなことをしていると悪い噂が立ち、RITZに生徒が来なくなるのではないかと心配にもなってきます。

数年前、私の尊敬する塾の先生が寂しそうにおっしゃられた言葉を思い出しました。「俺はずいぶん、ハッキリものを言ってきたから、私を恨んでいる人も多いねん」
私は、先生に少し近づけたかもしれませんが、なんか後味が悪く、胸にひっかかるものがあって、これで良かったのか、いろいろ思い浮かべながら自問自答しています…





ページトップへ  トラックバック0 コメント2
コメント

管理者にだけ表示を許可する
 
塾への感謝
コメントqma | URL | 2009-03-18-Wed 09:35 [EDIT]
このHP大ファンの受験生母です。昨日公立受験を終えて結果を待つのみですが・・・
私どもがお世話になった塾もハッキリきついことをおっしゃいます。時には愛のムチもあり、怒鳴られたり帰されたりすることも多々あるらしいです。
しかし、子供はそんな出来事を楽しそうに話してくれます。とにかく塾の先生への信頼が強いのです。
子供にとっては小、中通して初めて尊敬した大人ではないかと思うくらいです。塾の先生方は「お前が受験するんや」「お前が決めるんや」「お前が頑張るんや」と口癖のようにおっしゃるようで、子供の自覚が確立されてきます。懇談に言っても親の顔はほとんど見ず、子供と話合う姿を親に見せます。もちろん相談には応えてくれますが、塾の先生とのやりとりを見ていると自分の子供まで頼もしく感じられるのです。
子供を励ます方法を教えていただいた気がします。
学力も伸びましたし、目的をもって頑張り続けることを経験できました。何よりもこんな世の中で思春期の子供が信頼できる大人と出会えたことに心より感謝しています。
塾長さんのこのホームページには私もずいぶん助けられました。
これからもお時間の許す限り続けていただければ、受験生の母たちの励みになると思います。
塾からの感謝
コメント管理人 | URL | 2009-03-19-Thu 16:19 [EDIT]
ありがとうございます!

駅前に大きな建物が出来、そこに新規出店のY塾、近くから移転したD塾が入りました。さらにD塾が出たあとに、これまた新規出店のN塾が…。さらに個別指導の塾が進出してきて…。

今まさに、当塾のまわりは「塾」銀座!、飽和状態を迎え、「戦国時代」と化しています。正直、宣伝力に欠ける個人塾は厳しいです。チラシはもちろん、電話にメールと組織力にまかせた大手の戦術!保護者の方は、様々な情報に惑わされ、混乱してしまっているのが実情ではないかと思います。新しいものに飛びつきたい気持ちも分かるのですが…。

この一二年は、外ではなく、今以上にしっかり塾生と向き合って、保護者や子どもたちに冷静な判断が戻るのを待ちたいと考えています。しかし、悔しい思いが続き、めいってしまいます。

そんな気持ちの中、温かい励ましの御言葉をいただきまして、本当にすくわれました。
涙が出るほど、うれしく思います。
ありがとうございました。今後も頑張って書き続けます。
トラックバック
TB*URL
<< 2017/06 >>
S M T W T F S
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -


余白 Copyright © 2005 塾長のモノローグ. all rights reserved.
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。